営業という仕事

欲しいモノを売らず、必要なモノを売る

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営業という仕事をしていると、どうしても「売上」という数字をあげたくなります。もちろん「売上をあげたいっ!」という強い気持ちは大切です。

しかし、同じ売上にもいくつもの種類があることを忘れてはいけません。

その中でも「目先の売上」と「将来の売上」を意識すると、営業マンとしての姿勢が変わります。

僕がホームページの制作会社をしているときでした。

ある日、飛込んだ小さなお店で、挨拶をして名刺を差し出したら、ご主人が「ちょうど、ホームページを作りたいと思ってたんだよ〜」と言い出し、僕を店の奥の応接間に通して下さいました。

その頃は、ちょうどホームページが流行り出した頃で「ITバブル」前の時期でした。
ご主人は、新聞や雑誌で見聞きしたり、そして同業者の集まり、息子さんなどから「ホームページを作った方がいい」と言われていたみたいで、そんなところにやってきた僕は、飛んで火にいる夏の虫みたいな感じでした。

もう、ホームページを作りたい気持ちが溢れていました。
このご主人は、ホームページが欲しかったんです。

僕はしばらくの間、ご主人の話しを聞き、ホームページが欲しい理由について掘り下げるために、いくつか質問をし、そのお店の特徴や立地、経営状態、ご主人の要望などから、ホームページではなく「折込チラシ」を提案しました。(印刷会社と折込業者を紹介するだけなので、うちの会社の売上にはなりません)

するとご主人は顔色を変えて怒り出しました。
「俺はホームページが欲しいんだ!黙ってホームページの見積を持ってこい!」

僕は答えました。
「私は営業マンです。私の仕事はお客様の問題を解決するお手伝いをすることです。欲しいモノではなく、必要なモノでなければ売ることはできません。」

ご主人はさらに怒って「じゃあ、用はない!帰れ!」と言い、僕は追い出されるように帰りました。

1ヶ月後、顔を出したら、別の業者に頼んで作ってもらったホームページを、自慢げに見せて下さいました。「素直に俺が欲しいって言ってるうちに作れば儲かったのになっ!」と言われました。

それから半年ほどしてから、また顔を出しました。
すると、ご主人は「ホームページなんて全然ダメだなっ!こんなもん作って損したわ!」
と、言いました。

その頃、ホームページを作ったけど、思うような結果の出ない人が出だした頃でした。

僕は改めて、ホームページの提案を切り出しました。
するとご主人は、笑いながら「お前さんは本当にダメな営業マンだなあ」と言いました。

「タイミングが悪いわっ!欲しいって言うときに売らず、いらんって言ったら売ろうとする!」

僕は
「私はご主人の問題を解決するために、今、私が作ったホームページが必要だと思っています。営業マンとして、必要なモノは売らなきゃいけません。僕の話しを聞く時間を作っていただけませんか?」と質問しました。

その後、他社が作ったホームページをリニューアルし、結果が出るまでサポートしました。今でもご主人は、ホームページで困ったら僕に声をかけてくれます。(もうホームページの制作会社やってないのに・・・汗)

それだけでなく、ご主人は沢山のホームページで困ってる人を僕に紹介してくれました。

欲しいモノを売らず、必要なモノを売る。

これは目先の売上を追わず、将来の大きな売上を目指すことになるんです。


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